歴史ある社寺仏閣の多い滋賀。お参りといえば
門前の茶店やそば処も楽しみの一つですが、
そのなかで「知る人ぞ知る」お店をご紹介しましょう。

大津市役所のある京阪別所駅のほど近く。
総本山円満院の勅使門横にひっそりたたずむ「開運そば」。



ここに店を構えて30年。親子で通う人もあるといい
観光客だけでなく、地元ファン、そして
遠方から足を運ぶ「そば」ファンも多いお店です。

お店がある場所も隠れ家的でちょっといいんですよね。




緑ゆたかな山すそに広がる円満院の境内。



名勝史跡庭園があることでも知られ、名水が湧くことでも広く知られています。


その勅使門のすぐよこ。もとは「門番小屋」だったという建物を
趣あるそば処にしつらえてあります。



侘びた風情がなんとも趣があり、
晴れた日は表の床几でそばをいただくのも一興。





なかへ入ると太い梁のある高い天井。



そしてご主人のコレクションという全国各地の絵馬がずらり！
なるほど、「開運」ですものね。


早速、店名にもなっている名物「開運そば」をいただきました。



あたたかいおそばの上にのせられているのは精進揚げ。

湯葉、椎茸、青唐、さつまいも、のりの5種は、
仏教の五大要素に照らしたもの。

このそばに、かやくごはん、小鉢、おつけものが付いた「開運そば定食」は1100円。



出汁には円満院さんと同じ水脈から汲みあげた
「三井の名水」が使われていて
昆布やカツオでとった深い味わいは上品な薄口。

ゆがきたての細麺に出汁がほどよくからみ、「この味が好きで…」と
通ってくる常連さんも多いんです。


おそばが出てくるまで、絵馬を見ながら待つもよし。





こうやって見るといろんな種類があるものですね。


また、人気が高いのが「天ざるそば」1100円。
そばそのものの旨みと、揚げたてのエビ天が楽しめる逸品です。

あたたかいそばは、かけそば500円、きつねそば570円、
かま揚げそば830円、にしんそば880円、天ぷらそば980円。
冬には「門跡なべ」1100円も好評とか。

また、これからの季節、冷たいおそばなら
ざる620円、大盛900円。夏だけのおろしそば820円などなど。

定食もいろいろあり、もちろんお酒といっしょにも楽しめます。
コーヒーなどお茶だけを一服しにやってくる人もあるとか。




テーブルが５つと、こじんまりした店内。




壁にかけられた軸には
「はだかに生まれて何不足」の文字。

ここにお店を出すよう、ご主人にすすめてくださったという
円満院の先代ご門跡の筆。



せっかく円満院さんの境内にあるのですから、お参りしていきましょう。



ここの名水を汲みに訪れる人も多く、うかがったときにも
ポリタンクを持参した方とすれ違いました。



ひとくち手ですくっていただきましたが、冷たくてまろやかな味。



「開運そば」さんのおだしも、この水でとっているんですね。
おいしいはずです。

円満院さんの門を出れば、「三井の晩鐘」で有名な三井寺はすぐそこ。



名水と近江の史跡、そして名物そばを楽しみに
ぜひ出かけてみてください。






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開運そば

★住所　　　大津市園城寺町33　円満院勅使門前
★電話　　　077－524－8262
★営業時間　11：00～17：00
★定休　　　火曜　※祝日の場合は前後に振替休
★地図　　　地図はこちら

※情報は2010年6月現在。詳しくは直接お問い合わせください。