虫の声や庭の花に、やっと秋を感じるようになりました。
これから滋賀は、実りの季節を迎えます。
そんな滋賀の農産物をたっぷり使い、
昔ながらの「おやつ」を手作りしている工房を訪ねました。
おやつ工房「むす」さんは、その名の通り、「蒸し」たおやつの専門店。
その昔、お母さんやおばあちゃんが手作りしてくれたような
ほっこりやさしいおやつです。
琵琶湖を望む蓬莱山のふもと。
古くからの伝統を受け継ぐ八屋戸のまちにお店はあります。
この地の豊かさに惚れこんで移り住んできたというオーナーの大村さん。
工房も古い民家を上手く活用して作られています。
「うちのおやつは地味で、滋味」とおっしゃる大村さん。
以前はデザイナーとしてお仕事をされていましたが
お子さんをもったことをきっかけに、次へ受け継いでいくものとして
家庭料理や郷土料理を一生の仕事として関わっていきたいと
お考えになったのだとか。
やさしい味と、その雰囲気そのままの大村さんのやわらかな人柄が親しまれ
オープンから8年を経たいまでは
子育て中のお母さんや年配の方など、ファンが広がっています。
おやつはすべて
予約制の店頭販売。
前日までに電話かファックスで申し込み、種類はおまかせになります。
京阪浜大津駅の「暮らしっく広場ほっこりマーケット」でも
毎週第2・第4土曜日の午後2時~5時に販売中。
蒸しパンは1個120円で、店頭受け渡しの場合は110円になります。
取材に伺った際、蒸しあがりが食べられるようにと
タネを作って待っていてくださいました。
使っているのは、滋賀の小麦と地場の卵。
種子島のきび砂糖や、よつ葉の低温殺菌牛乳、沖縄の黒砂糖。
そして、季節ごとに地元でとれる野菜などが取り入れられています。
安心できる素材を使っているのも、ママたちに人気のひみつです。
さて、蒸し上がりましたよ!
あがってくる湯気まで、ほっこり香ばしい。
そこへ焼き印を押して仕上げます。
こちらは、採れたてのさつまいもが入った蒸しパン。
とっても、いい香りです。
見た目にもかわいくって、一つ、二つといただきたくなりますよね。
定番のプレーンに、宇治抹茶、黒大豆のきなこ味。
そしてこの日はさつまいもとかぼちゃを作っていただきました。
蒸しパンは、少しかたくなってもレンジでチン!すればふわふわに。
冷凍しておけば1カ月は保存できるそうです。
工房内は小さいながらアンティークな雰囲気。大村さんのセンスが光ります。
実は大村さんは福島県・会津若松のご出身。
先日も被災地を訪ね、その様子はHPでもレポートされていました。
今後、イベントなどでもどんなかたちで協力していけるか検討中とか。
一日も早い復興を滋賀からもサポートしたいですよね。
11月5日(土)、6日(日)には、この地域一帯で開かれる
恒例のイベント
「かんじる比良」が開催されます。
「むす」さんは今年も参加予定。
イベント当日は、工房も開放してイートインできるようにされるそうです。
できるだけ予約してお出かけくださいね。
11月4日(金)には木戸で音楽イベントも開催予定。
和太鼓を中心としたパフォーミング・アーツ・グループBATI-HOLIC(バチホリック)が登場します。
詳わしくはこちら →
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せっかくなので少しだけ足をのばし、蓬莱浜まで出て、蒸したてをいただきました。
もちもちしていて、素材のおいしさがじんわり伝わってきます。
私も昔、母に作ってもらった蒸しパンを思い出して、なんだかしみじみ。
近江の水や大地の恵みをいっぱいに満喫してる!と実感できるこの味わい。
みなさんもぜひ「滋賀の滋味」を楽しんでみてください。
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おやつ工房 むす
★住所 大津市八屋戸1448
★電話&FAX 077‐592‐1456
★定休日 日曜・祝日
※出店日(第2・第4土曜)は店舗は休業
★HP http://www.zd.ztv.ne.jp/omura/musuaccess/index.htm
★地図 地図はこちら
※情報は2011年9月現在。詳しくは直接お問い合わせください。