皆さんは
彦根っていうと、何が思い浮かびますか?やっぱりひこにゃん?
それとも、井伊家の赤揃え?
「
彦根三十五万石」って、ご存知でしょうか。
いえ実は江戸時代の
彦根藩の石高のことではなくて、
彦根銘菓の名前なんです。
彦根土産やお遣い物の定番として、地元はじめ滋賀県内でも
有名な最中なんですよ。
それから最近人気の
気になるニューフェイス、
黒どら。
食べたこと、ありますか?冷たいんです。和菓子界のルーキー、
黒どら。
どちらも
同じ和菓子屋さんの人気商品なんですよ。
今日は、そんな
温故知新な
彦根の和菓子屋さんをご紹介しますね♪
< 菓心おおすが 夢京橋店 >
それが、彦根城の南側に伸びる夢京橋キャッスルロードに風情あるお店を構える
菓心おおすが 夢京橋店さん。
白壁と黒格子に切妻の瓦屋根と並木道が続く
古くて新しい城下町・夢京橋キャッスルロードは、そぞろ歩きを楽しみながら
ショッピングや
キャンドルクラフト体験等の体験イベント等も楽しめる、
彦根観光の絶好の風情あるお楽しみスポット。
そんなステキな大通りに面して軒を構えるのが、こちら↑の御菓子司さんです。
木製の「御菓子司」の看板と切妻の瓦屋根、そして白と黒を基調としたお店構えとライトに。
アース系のナチュラルな色合いの暖簾が、ほのかな和モダンのかおりが漂わせ…
なんだか格式あるスタイリッシュさをも
感じるのは、私だけじゃありませんよね。
ふと足元に添えられた心遣いが、
和のおもてなしの心を感じさてくれます。
そんな、品格を漂わせつつもオープンマインドに開かれた入口から足を一歩踏み入れると…
そこには、国産の厳選素材を使い、どこまでも自家製にこだわった
地元から愛される数々の「彦根銘菓」が、
井伊家の家紋・丸に橘の「彦根橘」紋と共にお客様の訪れをお待ちしていました。
黒格子の大きな窓から差し込む陽光に、明るい和モダンな店内で。
ゆったりと、心行くまでこだわりの彦根銘菓を吟味してみてはいかがでしょう…?
先ずはこの↑最中を食べると、ああ彦根に帰ってきたと実感される方も多いという、
全国菓子博で名誉総裁賞も受賞したことがある最中、「
彦根三十五万石」。
彦根藩の石高を冠したこの最中は、
ふっくらと炊き上げた
北海道産の小豆で作り上げた
甘さ控えめの自家製粒あんと、
もっちりしっとりとやわらかな
近江米製の求肥を、
米俵を模した最中で包んだ逸品です。
滋賀県の中でも彦根以北の湖北地方は、
最中文化があるのでは…とも思えるほど、和菓子の中でも上等なごちそうとして
最中が幅広く愛されているお土地柄では、あるのですが。
そんな数ある最中の中でも、作り手さんのこだわりがぎっしりと詰まり、
しっかりとふくよかな小豆の風味が残って、かつ控えめな中にも
きちんと甘みを主張する上質な粒あんと、求肥と、この俵型の最中皮の中には。
…最中好きさんにはたまらない、
懐かしい「なにか」がこっそりと入れられているのかもしれません…?
なんて。
期間限定で予約受付のみ販売している栗入りの最中は、国産栗の使用にこだわり
見た目よりも安全性と味わいにこだわった、これも人気の一品です。
そして↑こちらが今イチオシ人気なニューフェイス、黒いどら焼き「
黒どら」です。
なんと、食べられる竹炭を生地に練りこんだ、黒いどら焼きなのだそうで。
しかも
カスタード風味の生クリームをサンドしたものを冷凍している、冷たいどら焼き。
アイス感覚でしっかりひんやり食感を楽しむか、少し解凍して
黒いどら皮のふんわりもっちり食感を楽しむか。
お好みに合わせて数分~10分程解凍してどうぞ、とのことでした。
さっぱりとした甘みの生クリームの冷たさが、
なんともいえず今年の酷暑に疲れた体と心を癒してくれますよね…♪
幅広い世代に継がれ愛されてきた昔ながらの最中と、
新しい食感と面白みの美味しさを楽しむ、冷凍和菓子の黒どら。
新しく取り入れるものは取り入れ、守るべきものは守る。
菓心おおすがさんでそんな風に作られてきた和菓子は、なにもこのふたつばかりではありません。
彦根城の太鼓門櫓(やぐら)前の聴鐘庵(ちょうしょうあん)のお茶席で供され
人気だという「
金亀(こんき)」は、
彦根城の別名「金亀城(こんきじょう)」に名を由来した、非常に気品にあふれた逸品。
厳選された小豆の鹿の子を寒天で亀甲型にとじこめ
日数をかけてじっくりと表面を乾燥させて出来上がった品で、金箔を添えています。
薄氷を割るように、カリッと固い表面を割ると、
氷砂糖をキャラメリゼしたかのような半透明の薄様の中から顔をのぞかせるのは、
プルプルの寒天に閉じ込められた、あふれ出るよう小豆の風味と香り。
そんな二段構えの食感と演出は、軽い感動にも似た驚きさえ味あわせてくれます。
彦根城いろは松の季節の姿に重ね合わせた品や、彦根城が見下ろす琵琶湖の
波の瀬の音をイメージしたというまろやかな口当たりのの品など、
昔ながらに地元から愛され親しまれた品には、
目に口にした途端思わず懐かしい在りし日へと思いを馳せる、そんな品々でもあるようで。
国産の保水力の高い小麦や、美味と誉れ高い地元近江米の使用に、こだわり。
安全性ともっちりとした食感を得ているという生地と、香ばしい程な小豆の芳香を抱く
自家製の粒あんに、
しっとりとまろやかな舌ざわりとつるんとしたのどごしさえ感じられる、こだわりの求肥。
これらの厳選材料を使用した渾身の品々は、
あるものは、「琵琶湖の稚鮎は外へ出て大きく育つ」と近江商人にたとえられる
琵琶湖の鮎の形へと、託され。
あるものは、招福と長寿の象徴である千成ひょうたんに似た形へと、託され。
その優しい味わいは、長く人々に親しまれ、愛されてきました。
そしてまたあるものは、彦根城築城400年記念祭という記念のまちおこしのイベントに合わせて
その人気のシンボル・キャラクターへと、託される…。
もちっとした生地の中に隠された小豆鹿の子の食感と香りに
お店さん側の心意気を感じる
可愛らしい「
人形焼き」は、ちょっと食べるのがかわいそうなくらい…?
昔ながらのよもぎ焼きのお餅に、同じく素朴な味わいが懐かしい、
彦芋饅頭。
ほっくりみっしりと詰められた鳴門金時の焼いもの味わいは、
しっとりと包み込まれた薄いもっちり生地や
まぶされた黒ゴマがアクセントとなった食感とあいまって、
素朴さの中に
やわらかで優しい近江彦根のおもてなしの心を見るおもいがします。
雑誌で紹介され、静かな人気商品ともなっている和三盆くるみは、
ローストしたくるみをキャラメリゼし徳島の和三盆糖をたっぷりとまぶした
キャラメルの苦味と和三盆の上品な甘みのハーモニーが絶妙な大人のおつまみ菓子で。
黒豆甘納豆は、地元滋賀県の湖北産の黒豆を使用した地産地消の品で、
黒豆本来の味と香りを生かした逸品。
残暑の強い陽射しが濃い影を落とす昼下がりには、こんな↓冷たい生菓子もいかがでしょうか?
↓こちらは、独自の製法で調整した黄身あんをホワイトチョコレートで包んだという、
あんトリュフ「沙羅」。
その寺域裏手にある山の墓地には、井伊直弼(なおすけ)の母の墓や
直弼の側室であった里和の文塚等多くの史跡が残るという、井伊家の菩提寺・龍潭寺。
そこに咲く沙羅の花の姿を、形にしたお菓子なのだそうですよ。
…命の儚さを象徴したという、沙羅の花に託された逸品だからでしょうか。
口に入れた瞬間、まるで水に降る雪のように口の中で優しく儚くとけてゆく、なんともいえない
その風情ある味わいは、ちょっと他にはない不思議な感覚です…。
おいし
彦根城下に
江戸時代町屋風に統一された店舗が軒を並べて伸びる、
古くて新しい町、夢京橋キャッスルロード。
城下町の風情あふれる街並みにも、
和菓子にも。
守るべきは守り、
取り入れるべきは、新しく取り入れ。
むやみな利を求めず、地産地消を旨に地元を大切にして、
琵琶湖湖畔の城下町・近江彦根の詩情をも、その作り続ける菓子に託して。
……
人力車に揺られながら、
さあ、いざ彦根城登城、それとも帰城の寄り道で。
温故知新な彦根銘菓、ちょっと懐かしくも品格の高い、この上質な甘味に。
あなたも、
ちょっと舌鼓を打ってみてはいかがでしょうか…?
(情報は2012年9月現在。詳しくはお問い合わせ下さい。)
**********************************
菓心おおすが 夢京橋店(夢京橋キャッスルロード沿い)
■所在地 〒522-0064 滋賀県彦根市本町2丁目2-47
□TEL 0749-24-1128
■営業時間 9:00~18:00
□定休日 毎週水曜日
■アクセス 夢京橋キャッスルロード沿い。
彦根城敷地内・彦根東高校前より徒歩約3分。
<電車で> JR琵琶湖線彦根駅から徒歩約18分
□駐車場 なし(近辺に有料の観光駐車場多数)
■HP
http://www.kashin-ohsuga.com/index.html
□地 図 地図は
こちら
**********************************