秋の行楽シーズンです。
ETC割引により、車でのお出かけがとってもお得な今日この頃ですが、10月14日は鉄道の日、たまには電車に乗ってお出かけもおすすめです。
鉄旅に欠かせないのが
駅弁、今日は滋賀県で唯一、駅弁を常時販売されている
お弁当の井筒屋さんをご紹介します。
ご存知のように米原駅は、東海道新幹線県内唯一の停車駅であり、東海道本線、北陸本線、そして近江鉄道が分岐する駅で、新幹線はもとより、特急しらさぎ、しなの、ひだ、はるかなどの優等列車が停車し、東海道と北陸を結ぶハブ駅として沢山の人が利用しています。
米原駅の売店では、10種類くらいの駅弁が販売されており、どれも滋賀らしくて、どれもおいしそうで選ぶのにも苦労しそうです。
いくつもある駅弁の中から、今日は特にオススメのお弁当をPick Upしました。
◆湖北のおはなし 1,100円
『湖北地方の名産物を昔ながらの味に仕上げている、なつかしいおばあちゃんの味』をコンセプトに、20年前から販売されている人気NO1のお弁当です。
粒こしょうに効いた鴨のロースト、鍬焼き風の鶏肉、田舎風炊き込みこんにゃく、ねぎとおあげの「ぬた」、小芋丸煮、えび豆、かぶらのお漬物などなど、田舎のおばあちゃんの家で食べたことのあるような、どこか懐かしいものばかり。どれもしっかり味付けされており、たいへん手が込んでいることがよくわかります。
このお弁当の大きな魅力は、季節により内容が変わるおこわ。季節に応じた味が楽しめます。春は山菜、夏は枝豆、冬は黒豆。
そして秋は
栗おこわ!
大きな栗がたっぷり入っており、まさに秋を感じさせてくれます。
ここで重要なポイントは、ご飯が普通の白米ではなくおこわであること。
もちもちした食感がなんともいえません。
そして写真には無いのですが、おこわの下には塩漬けした桜の葉っぱが敷いてあり、とってもいい風味を付け加えています。
どこか懐かしさを感じるこのお弁当が、一番人気なのがよくわかります。
そして、おまけのサイコロの中にはアメちゃんが・・。
◆近江牛大入飯 1,000円
ほんのりカレー風味のご飯の上に、近江牛がたっぷり入った、ハイカラな牛飯弁当です。
実はこのお弁当、お肉は近江牛、ご飯は近江米(日本晴)、米原市産のたまねぎ・赤カブを使用しており、昨年10月に行われた近畿農政局主催による地産地消駅の弁当メニューコンテストにおいて、堂々の近畿農政局長賞を受賞した逸品です。
このコンテストは、地産地消の取組を一層推進するため、観光客等の不特定多数の消費者を対象に提供されている駅の弁当で、地場農林水産物の食材を使ったメニューに関して選抜されたものです。
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地産地消駅の弁当メニューコンテストの実施について(近畿農政局)
さすが近江牛です。お弁当が冷めていてもとってもやわらかく、お肉の味そのものが凝縮されています。また、ご飯が白米ではなく、カレー風味に仕上げられているところも大きなポイントです。ほんのりと風味が付けてあるだけなのでとてもあっさりしており、しっかりと主張するお肉と一緒に食べることで、絶妙のバランスを醸し出します。小さなお子様から大人まで好まれているのもうなづけます。
このほかにもどれを選ぶか迷ってしまうお弁当がたくさんあります。行楽のお供にぜひオススメします。
井筒屋さんは安政元年創業。まだ東海道線が無かった頃より長浜の船着場(後の太湖汽船)前にて旅篭井筒屋として創業され、明治22年7月1日東海道線開通、米原駅開業と時を同じくして駅弁屋として開業されました。(開業121年!!)
井筒屋さんに残るいろいろな資料を拝見させていただきました。
昔の駅弁のパッケージ
古いもので昭和初期のものがあります。
お茶の土瓶
信楽や瀬戸で作られたものです。
私の記憶でもビニールの容器に入ったものしか知りません。どれも趣がありますねぇ。今はペットボトルにになってしまいました。
かつては旅行や出張の移動手段は、鉄道がメインでした。機関車の付け替えなどで米原駅に停車する客車の窓から体を乗り出し、駅弁とお茶を買い求める乗客の姿に思いを馳せるのでした。
米原駅構内には立ち食いのうどん・そば屋さんもあります。(もちろん井筒屋さん)
以前はすべてのホームにあったらしいのですが、今では5・6番線ホームと新幹線上りホームにのみあります。昔は列車の発車までのわずかな時間にうどんをかきこんでいたのでしょうね。
少し脱線しますが・・・
米原駅トリビア
①米原(まいばら)の名前の由来は?
昔このあたりは琵琶湖の内湖で葦原が広がっていました。背の高い葦の原に入ってしまうと方向がわからなくなり、そこで「迷い原」(まよいはら)と呼ばれました。やがて「迷い原」が「米原」になったそうです。
へぇ~!
②米原駅の1番線って?
米原駅の在来線のホームは6本。通常なら1・2番線、3・4番線、5・6番線の計6本なっているはずです(ちなみに草津駅はそうなっています)が、なぜか1番線と4番線ホームがありません。
当然以前にはあったのですが、すぐ横に操車場を抱えており、その線路は複雑で、何度も改良された結果、現在のようになったと思われます。ホームはありませんが、1番線・4番線ともちゃんと線路はあります。現在2・3番線が琵琶湖線、5・6番線が北陸本線、7・8番線が東海道本線(岐阜・名古屋方面)となっています。
③米原は「まいばら」or「まいはら」?
米原駅は「まいばらえき」、米原市は「まいばらし」。でも年配の方とお話すると「まいはら」とおっしゃいます。
実は2005年に周辺町と合併し米原市になったとき「まいはら」から「まいばら」に変更されました。以前の米原町は「まいはらちょう」だったんですね。ちなみに米原ICは「まいはらIC」です。
へぇ~
大人気の駅弁は売り切れ必至。
特に人気の駅弁や遅い時間に必要な場合は、ぜひとも予約をオススメします。
受け取りはそれぞれのホームにある売店でも可能ですし、頼めば改札やホームまで配達していただけます。営業の片桐さんによると「ぜひ1個からでも予約してください!」とのことですので、気軽に注文できますね。
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ご購入方法
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駅弁図鑑(駅弁のとりおきサービス)
より大きな地図で お弁当の井筒屋 を表示
※情報は2010年10月現在。詳しくは直接お問い合わせください。
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お弁当の井筒屋
★住所 米原市下多良2丁目1番地
★電話 0749-52-0006(代)
★定休 無休
★HP
http://www.izutsuya.cc/index.htm