国道303号線って、ご存知ですか?
隣県との県境・
八草峠(はっそうとうげ)に近年開通した
八草トンネルを経て
岐阜県は
揖斐川地方へと抜ける、
姉川へとそそぐ支流のひとつ
杉野川沿いをゆく、山間の国道です。
新緑や
紅葉の季節には
多くのファンをも惹きつける、
絶好のドライブコース
でもあります。
でも一方で、過疎化や高齢化を始め冬の積雪や買い物難民等の問題をも抱えた、
そんな
県境の里のそばを通る、そんな道。
今日はそんな国道沿いで
地元を
愛し
地元からも
愛される、
お店とお客さんが相思相愛な
心温まる小さなお店さんをご紹介しますね!
< 小さな駅りっちゃん >
それが、
金居原(かないはら)トンネル手前国道303号線沿いにその姿を見せてくれる
『
小さな駅』のお店。「
小さな駅りっちゃん」。
国道365号線と303号線の分岐点となる木之本町田部東の交差点から、
揖斐川方面へとトンネルを抜けて、東進し。
高時川を越え交差点を更に東進し、川合トンネルを抜け。
この時期深緑の緑にほのかな朱鷺色の綿毛のような花が美しいねむの白と薄紅色の花や、
見事な花手毬のような花をたわわにつけた紫陽花の大きな株に目を楽しませつつ、
303号線をひたすら杉野川沿いに北上してゆきます。
横山岳登山道への入口の拠点でもある杉野の農協前分かれ道では、ハンドルを
右側へと向けましょう。
そのまま、神社へと続く長い参道入口前を通り過ぎ、杉野の小学校前を通り過ぎ。
ひたすら山あいの深緑の道を行くと、ふいに目に入ってくるのが、この↑看板。
山間の道路にしては道幅も広く走りやすいので、快適に走りすぎていると
思わずこの奥ゆかしいお店の姿を見逃してしまうかもしれません、どうぞご注意下さいね?
でも、こんな趣のある大きく立派な木製のテーブルやベンチのオープン・スペースや
お店の入口の看板に、
思わず「おおっ?!」と目を奪われちゃう方もいらっしゃるかもしれません(笑)
どちらにせよ、どうぞ安全運転でお願いします!
お店の前には、道路を挟んでお向かいに駐車場とバス停が。
手書きの看板が、その日の軽食メニューと季節の味覚を伝えてくれます♪
店内にある大きなストーブは、飾りなどではなく実際冬には大活躍してくれるのでしょうか。
夏は窓辺の下、冬はストーブの横での円卓でのおしゃべりは、なんだかとても楽しそう…?
地元の方々手作りの工芸の品から、日常の服飾雑貨にちょっとした食品まで。
すぐそばの地元・金居原の集落の中や近辺にお店がなく、
ちょっとした買い物にも車で20分程かけなければならない地元の方々やお年寄りの方々が、
それこそちょっとした買い物と軽食やおしゃべりを気軽に楽しめる、そんなお店を、と。
そんな想いで始められたというお店の奥さんとご主人のもとに集まった
地元・金居原の方々や隣県の常連さんやらの手になる様々な民芸品や特産物には、
なんだか独特の素朴な魅力が詰まっているように感じます。
「お客さんが色々持って来てくれるんですよ」なんて、ふんわりと笑顔でおっしゃる奥さんや
「これからちょっと川へ行って来るわ!」と
お客さんと一緒にお店で奥さん手作りのお昼ご飯を食べ、お店でも出す鮎を川へと取りに行く
ご主人の笑顔を、見ていると。
このお店に集められたひとつひとつの品は、きっとたくさんの込められた想いや笑顔を
いっぱいに携えてこのお店にやってきたのだろうな…
なんて、そんな風に思ってしまいます♪
こちら↑は、お店のご主人がお店のお向かいを流れる杉野川でとってきてくださった、
天然鮎の塩焼き。
(注:杉野川で釣りや漁をする時は、杉野川入漁受付所での許可が必要です。)
そこの山で採ってきたというフキの煮付けも、お漬物も、もちろん手作りの無添加。
杉野川の鮎漁はつい最近解禁されたばかりなのだとかで、この日の天然鮎は、
嬉しい一番ものでした♪
地元・金居原産のお米が美味しいおにぎり定食は、旬のものを使った
季節の手作りお惣菜がうれしい、ぜいたく品♪
こんにゃくもお味噌も実山椒も、もちろんきゅうりも
そして注文を受けてからさっき裏山で採って来たぴっちぴちの新鮮な笹のお飾りも、
基本的には、全ては地元産。
これまた近くの山から採って来たのだというみょうがの酢漬けにしろ、昆布の佃煮にしろ
まさに、山のごちそうといった手間のかかったお惣菜が並びます。
採れる山菜やお野菜が季節によって異なるので、いつも同じメニューとは限らないところも、
いかにも季節次第・天候次第・運次第な山のごちそうっぽくて、なんだかぜいたくな感じ!
寒暖差が激しい金居原のお米はとても美味しくて、知る人ぞ知る美味米なのだそうですが、
個人的には、このおにぎりの
ほわっとしたお米が口の中でほろほろとほどけていくような握り加減が、絶品で…!
焼きそばや焼き飯といったおかあさんのお昼ご飯定番メニュー的な軽食も、
良心的なお値段でいただけます。
この日も、地元のおばあちゃん達が、
仲良くお買い物がてらのランチとおしゃべりを楽しんでいらっしゃいました♪
すぐ近くの金居原からだけど、歩くと遠いし大変なので、地元のバスを利用して
5分程な、みんなで楽しいお買い物ランチ・ツアー♪
こちら↑が、岐阜県と滋賀県の県境の里・金居原です。
地元・金居原の方々やこういったおばあちゃん達が、遠出せずとも
気軽に日々のちょっとしたショッピングやランチとおしゃべりをみんなと楽しめる、
バス停前の『小さな駅』。
だからお店の中には
『日々のちょっとしたもの』がちょっとずつ、ちょっとずつ、たくさんあって。
「あれ、この帽子、いいねえ。この巾着のバッグも、上手に作ってはるねえ。」
「それ、●●さんが作りはったんよ」なんて、そんな会話も楽しみつつ。
「いつもはひとりで食べてるけど、やっぱり大勢と食べるごはんは美味しいねぇ」
なんて、
もう90歳も近いという方も居るという、元気なおばあちゃん達。
そういえば店内の壁には、
お客さんからいただいたのだという「小さな駅りっちゃん」のお店の姿を描いた油絵や、
ご主人の釣果でしょうか、立派な清流釣りの釣果の記念写真が。
横山岳の登山道を示す地図や絵手紙風の墨絵に、隣県岐阜は高山のお土産人形さるぼぼや、
なんだかたずねれば様々な物語を聞けそうな品の数々が、そこここに飾られています。
お店の前を通り過ぎ金居原のトンネルを抜けると、
その先には、金居原の「山の駅・合歓の里工房」やグランドゴルフ場「ねむの里広場」。
旧303号線沿いにあり、最近はその趣のある独特の風景がロケに使用されたりもしている、
廃坑ファンや廃墟ファンからの人気も高い↑「土倉鉱山跡」。
そして八草トンネルを抜けたら、
そこはもう、隣県・岐阜県で。
その先には、季節により
深緑と紅葉が見事な山間の景色と
夜叉が池伝説や温泉を併設した道の駅や、
ダム・ファンに人気のある横山ダムや
揖斐川や…。
…
峠のトンネルと在りし日の廃坑の跡と県境の里を、手前に。
「道の駅ではなく 水の駅でもなく 小さい駅
何もかも足りませんが手作りのお店
看板も自作で夫婦の 愛情たっぷりのお店です。 ぜひお越しください。」と。
地元を愛し地元に愛される、そんなお店でのほっこりちょっと、ひと休み。
ゆったりまったり、心づくしの山の味と、おしゃべりと。
山間ドライブの途上でそんなステキな時間に出会えたなら、今日のあなたは、とってもラッキー!
…なんて、そうは思いませんか…?
(情報は2013年7月現在。詳しくはお問い合わせ下さい。)
**********************************
小さな駅 りっちゃん
■所在地 〒529-0401 滋賀県長浜市木之本町金居原字サソラ1492-1
□連絡先TEL 0749-84-0058
■営業時間 10:00頃~不定
□定休日 火曜休・不定休
(都合により時々1週間から数日臨時休業する場合もあります)
■アクセス (車で)木之本IC下車、国道8号線から国道303号線へと入って約20分
□駐車場 あり(数台)
■HP
http://homepage3.nifty.com/h5f/rituchiyaneki.htm
□地 図 地図は
こちら
**********************************