2008年04月29日
瀬田しじみ
近江牛に近江米など、滋賀の特産品は数あれど
いまが旬の味覚といえば「瀬田しじみ」。
その獲れたてを味わおう!と、瀬田町漁業協同組合さんが運営する
直売所へおじゃましました。


瀬田唐橋の東側。「夕照の道」を北へ向かってすぐのところにありました!
「蜆(しじみ)あります」の看板が。



ここは瀬田町漁業組合の水産センター。漁師さんたちの会所にもなっていて
目の前には漁船がたくさん停泊しています。
朝いちばんに出かけると、獲れたての魚介類が次々に届けられていました。



瀬田しじみのほか、新聞などで話題にもなった「タテボシ貝の佃煮」や
川えび、鮒ずしなどが売られているときもあり、
漁師さんが作る「浜の味」を求めに訪れる人も多いとか。

こちらが瀬田しじみ。琵琶湖の固有種で、ジシミのなかでも肉厚の身と
うまみが多いことで知られています。
藤の花が咲く時期、つまりいまごろがいちばんおいしいんだそうです。
瀬田しじみが縄文時代から食べられていたことは有名で、
石山貝塚については歴史の授業でも習いましたよね。
カルシウムや鉄分などのミネラルを多く含み、コハク酸を中心とした
「うま味」成分によって、私たちのご先祖様のころから
貴重なタンパク源として長い間お世話になってきたというわけです。
琵琶湖の開発で一時は数が激減しましたが、組合を含め
関係団体の努力で近年では漁獲量が増えてきているそうです。
とくに瀬田川河口付近の一帯では「手掻き」と呼ばれる
伝統漁法がいまも続けられています。
この漁法は長さ6mもある竹竿に、小さな網の付いた「タマ」と呼ばれる道具で
湖底のしじみを掻き取るというもの。
機械式の底引き網に比べると効率は劣りますが、稚貝などを荒らすことなく
湖底の藻を適度に刈り取ることができるので漁場を保全できるのだとか。


(写真:南郷水産センターより)
体力のいる作業ですが、「要は畑を耕すのと同じことです」と話してくれたのは
組合長理事の吉田守さん。
数年前まで産卵期の5月から7月ごろは禁漁でしたが、現在は解禁になっています。
「漁をすれば藻も繁殖せず、湖底に酸素がいきわたるので、漁場にとっては
禁漁期を設けないほうがいいことがわかってきたんです」。
ちょうどこの朝、獲れたばかりのしじみが運ばれてきました。
手のなかで殻を転がし、その音で寄り分けます。



しじみは殻付きで1kg1200円、500g600円。
瀬田川漕艇場のなかにある「瀬田川食堂」に行けば
ここのしじみを使った「シジミ汁」をいただくことができます。


こちらはタテボシ貝にカラス貝。
大きなカラス貝は切り身にしてから煮付けにします。
実はこのタテボシ貝を一躍有名に
したのが組合長の吉田さん。
あくが強く、渋みがあることで長
年、食としては敬遠されてきた貝
なのですが、「瀬田しじみ以外に
も地元の特産品を」と考えた吉田
さんが試行錯誤を重ね、5年かけ
ておいしく食べられる佃煮の製法
を開発。
時間をかけて水に漬け、ビールや
赤ワインを加えて、まろやかな味
と柔らな身に仕上げたことがポイ
ントだとか。
酒の肴にそのまま食べてもよし、ご飯に混ぜてもよし。フライにしてもおいしいそうです。
200gパックが500円、100gパックは300円。殻付きのままなら1kg200円。
店頭にない場合もあるので、事前に問い合わせてから訪ねるのをおすすめします。
素材の特性とおいしい時期をよく知る吉田さんならではの味。
漁師さんが漬ける鮒ずしも長年の人気商品だそうです(販売時期は要確認)。
私も獲れたてのしじみを持ち帰って料理してみました。
・・・といっても作れるのはみそ汁ぐらいですが(汗)。



まずは水に漬け、砂出し。しばらくするとプクリ、プクリと気泡が出てきます。
すまし汁や赤だしのみそ汁にするのが多いようですが
我が家は合わせみそでいただくのが定番。香りだけでもご飯が一杯食べられそう!


ひと口すすれば、さすが獲れたて! 汁にうま味が染み出してます。
これぞおふくろの味、故郷の味。
私も、この味を子どもたちに伝えていきたいな、と改めて思いました。
琵琶湖の水を美しいままで守っていくためには、そこに住む私たち一人ひとりが
高い意識をもつことが大切です。
吉田さん曰く「そのいちばんの早道は、琵琶湖で獲れた新鮮な魚介類を
みなさんに味わってもらうこと」。
しじみやフナが食卓に並び、家族みんなで囲むことで
琵琶湖の水問題はより身近になるのかもしれませんね。
※情報は2008年4月現在。詳しくは直接お問い合わせください。
*************************************
瀬田町漁業協同組合
★住所 大津市瀬田1丁目21-19
★電話 077-545-0055
★直売 9:30~12:30
★定休 土・日・祝日
★地図 地図はこちら
いまが旬の味覚といえば「瀬田しじみ」。
その獲れたてを味わおう!と、瀬田町漁業協同組合さんが運営する
直売所へおじゃましました。


瀬田唐橋の東側。「夕照の道」を北へ向かってすぐのところにありました!
「蜆(しじみ)あります」の看板が。



ここは瀬田町漁業組合の水産センター。漁師さんたちの会所にもなっていて
目の前には漁船がたくさん停泊しています。
朝いちばんに出かけると、獲れたての魚介類が次々に届けられていました。



瀬田しじみのほか、新聞などで話題にもなった「タテボシ貝の佃煮」や
川えび、鮒ずしなどが売られているときもあり、
漁師さんが作る「浜の味」を求めに訪れる人も多いとか。

こちらが瀬田しじみ。琵琶湖の固有種で、ジシミのなかでも肉厚の身と
うまみが多いことで知られています。
藤の花が咲く時期、つまりいまごろがいちばんおいしいんだそうです。
瀬田しじみが縄文時代から食べられていたことは有名で、
石山貝塚については歴史の授業でも習いましたよね。
カルシウムや鉄分などのミネラルを多く含み、コハク酸を中心とした
「うま味」成分によって、私たちのご先祖様のころから
貴重なタンパク源として長い間お世話になってきたというわけです。
琵琶湖の開発で一時は数が激減しましたが、組合を含め
関係団体の努力で近年では漁獲量が増えてきているそうです。
とくに瀬田川河口付近の一帯では「手掻き」と呼ばれる
伝統漁法がいまも続けられています。
この漁法は長さ6mもある竹竿に、小さな網の付いた「タマ」と呼ばれる道具で
湖底のしじみを掻き取るというもの。
機械式の底引き網に比べると効率は劣りますが、稚貝などを荒らすことなく
湖底の藻を適度に刈り取ることができるので漁場を保全できるのだとか。


(写真:南郷水産センターより)
体力のいる作業ですが、「要は畑を耕すのと同じことです」と話してくれたのは
組合長理事の吉田守さん。
数年前まで産卵期の5月から7月ごろは禁漁でしたが、現在は解禁になっています。
「漁をすれば藻も繁殖せず、湖底に酸素がいきわたるので、漁場にとっては
禁漁期を設けないほうがいいことがわかってきたんです」。
ちょうどこの朝、獲れたばかりのしじみが運ばれてきました。
手のなかで殻を転がし、その音で寄り分けます。



しじみは殻付きで1kg1200円、500g600円。
瀬田川漕艇場のなかにある「瀬田川食堂」に行けば
ここのしじみを使った「シジミ汁」をいただくことができます。


こちらはタテボシ貝にカラス貝。
大きなカラス貝は切り身にしてから煮付けにします。

したのが組合長の吉田さん。
あくが強く、渋みがあることで長
年、食としては敬遠されてきた貝
なのですが、「瀬田しじみ以外に
も地元の特産品を」と考えた吉田
さんが試行錯誤を重ね、5年かけ
ておいしく食べられる佃煮の製法
を開発。
時間をかけて水に漬け、ビールや
赤ワインを加えて、まろやかな味
と柔らな身に仕上げたことがポイ
ントだとか。
酒の肴にそのまま食べてもよし、ご飯に混ぜてもよし。フライにしてもおいしいそうです。
200gパックが500円、100gパックは300円。殻付きのままなら1kg200円。
店頭にない場合もあるので、事前に問い合わせてから訪ねるのをおすすめします。
素材の特性とおいしい時期をよく知る吉田さんならではの味。
漁師さんが漬ける鮒ずしも長年の人気商品だそうです(販売時期は要確認)。
私も獲れたてのしじみを持ち帰って料理してみました。
・・・といっても作れるのはみそ汁ぐらいですが(汗)。



まずは水に漬け、砂出し。しばらくするとプクリ、プクリと気泡が出てきます。
すまし汁や赤だしのみそ汁にするのが多いようですが
我が家は合わせみそでいただくのが定番。香りだけでもご飯が一杯食べられそう!


ひと口すすれば、さすが獲れたて! 汁にうま味が染み出してます。
これぞおふくろの味、故郷の味。
私も、この味を子どもたちに伝えていきたいな、と改めて思いました。
琵琶湖の水を美しいままで守っていくためには、そこに住む私たち一人ひとりが
高い意識をもつことが大切です。
吉田さん曰く「そのいちばんの早道は、琵琶湖で獲れた新鮮な魚介類を
みなさんに味わってもらうこと」。
しじみやフナが食卓に並び、家族みんなで囲むことで
琵琶湖の水問題はより身近になるのかもしれませんね。
※情報は2008年4月現在。詳しくは直接お問い合わせください。
*************************************
瀬田町漁業協同組合
★住所 大津市瀬田1丁目21-19
★電話 077-545-0055
★直売 9:30~12:30
★定休 土・日・祝日
★地図 地図はこちら
Posted by しがまにあスタッフ at 20:00
│石山・瀬田